この世界の片隅、には

 

ちょっと前に映画で大ヒットしていた、「この世界の片隅に」。私も多分に漏れず、原作にすっかりはまってしまいました。

それとは全くもって関係ないのだけれど。先日、友人とその友人家族で大阪に遊びに行きました。オーストラリアから来た、愉快なベトナム系一家。

見るからに超お金持ち、でっかいiPhoneからは自宅の様子がライブカメラで見える・・もちろん自宅も超広い。

すげーなー、こんなお金持ちもいるなー、何したらこんな稼げんのやろー、って月並みな考えをめぐらしてたんですけどね(そしてちゃっかりフグをご馳走になった)。

でもね、ただのお金持ちやなかったんです。おとーさんが、とつとつと、日本酒を飲みながら教えてくれました。

おとーさんは、ベトナム戦争の戦火から逃れるために、船で国から逃げて(つまりは難民)、始めはフィリピンに、それから流れ流れてオーストラリアに辿り着いた、と。オーストラリアでもしばらくは色んな小さな仕事をいっぱいいっぱいして、そこから、少しずつステップアップして、今、家族を養えるようになって、こうして旅行に来てるんだ、と。

とても、とても、衝撃でした。
この人が成功して、本当に良かった、と思った。
ぼんやり「この世界の片隅に」を読んでしんみりしてる呑気な私が、今夜ごはんを一緒に食べた人たちは、歴史に残る出来事をくぐりぬけてきた人でした。

戦争とか、難民とか、わからないし、わからないふりしてたけど、こんなに近いところに、生き延びた人がいる。そして、一緒に遊んでたりする。静かに、すごく衝撃で。

この世界の片隅には、色んな人がいるんやなと思った大阪の夜でした。大阪のネオンの色がいつもより優しく見えたのは気のせいじゃない。